
刊行書籍
科学を超えて(改訂増補版)
板野肯三 著
- 著者
- 板野肯三
- 価格
- 2,530円(税込)
- 出版年月
- 2019年04月
- ジャンル
- 科学・材料・精神世界
- 判型
- B6
- 頁数
- 289頁
- ISBN
- 9784909765154
この本について
この世界の成り立ちが、物質的な枠組みだけで成り立っているわけではないということを、いろいろな角度から論証するエッセイである。散逸理論や自己組織化から始まり、生物の個体発生、進化論の枠組み、人工知能とニューラルネットワークと比べながら、脳の活動から心が生まれるのかという根本問題にも迫る。最後に、この世界の中に内在している美というものを通して、この世界は、偶然に出来上がったのではないと著者は語っている。改定増補版では、進化発生生物学で分ってきていることも加えて、六章、七章、八章は大幅に増補されている。
生命の発生や進化、心と脳、美の認識を、世界の成り立ちという大きな問いの中で考えます。改訂増補版では進化発生生物学に関わる話題が加わり、六章から八章が増補されたと紹介されています。機械や計算の仕組みを理解することと、生命や心を理解することは同じなのかという問いが読書の手がかりです。科学的な概念と著者の思想的解釈を読み分けながら、物質的な説明の先に何を求めるのかを考えられます。初版からの問題意識を深めて知りたい読者にも向く一冊です。
著者の問いを読む際には、観察や経験として記されたことと、そこから生まれた解釈を分けて考えると、問題意識を捉えやすくなります。身近な対象から大きな世界観へ考えを広げるのが、このエッセイの特徴です。答えを暗記するための読み物というより、読者が自身の経験と照らし合わせて問いを深めるための一冊として読めます。日常では見過ごしてしまう出来事に目を向け、何を知っていて何がまだ分からないのかを考える時間を持てることも、この題材の魅力です。自然や人間を理解するために、どのような見方を選ぶのかという問題が、読後にも残ります。
書籍購入ページへ進む ↗Amazonで購入