NAGASAKIYA GEN’EMON PUBLISHING長崎屋源右衛門末裔出版
赤いセラミックの表紙
刊行書籍

赤いセラミック

板野肯三 著

著者
板野肯三
価格
2,530円(税込)
出版年月
2019年04月
ジャンル
科学・材料
判型
B6
頁数
205頁
ISBN
9784909765130

この本について

著者が、黒曜石に銅をブレンドして焼いたセラミックについての経緯が記されている。最終的に、このセラミックは、3000度以上で焼かれたと推定されているが、不思議な赤い色をしているのだ。 黒曜石と銅から生まれた赤いセラミックをめぐり、著者がどのように素材に向き合ったのかをたどる一冊です。色という目に見える結果は、原料の組み合わせや焼成の経緯への問いを生みます。登録紹介にある三千度以上という温度は推定として示されたもので、確定した測定値として扱うべきものではありません。読みどころは、予想しにくい素材の表情を前に、著者が何に驚き、どのように考えを進めたのかという探究の過程にあります。材料の不思議や、ものづくりの中で生じる問いに関心を持つ読者に向く読み物です。黒曜石、銅、セラミックという具体的な物から考えを広げる点が特徴です。 著者の問いを読む際には、観察や経験として記されたことと、そこから生まれた解釈を分けて考えると、問題意識を捉えやすくなります。身近な対象から大きな世界観へ考えを広げるのが、このエッセイの特徴です。答えを暗記するための読み物というより、読者が自身の経験と照らし合わせて問いを深めるための一冊として読めます。日常では見過ごしてしまう出来事に目を向け、何を知っていて何がまだ分からないのかを考える時間を持てることも、この題材の魅力です。自然や人間を理解するために、どのような見方を選ぶのかという問題が、読後にも残ります。
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